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○|○|日記館

夢でおならを踏むような噺
…とは程遠い、生活感あふるる自分語り

 
2013-10-12

1010鈴本演芸場夜席

カテゴリー: 日記
入船亭ゆう京 弥次郎
入船亭小辰 真田小僧
林家正楽 小三治師匠・茶の湯・お見立て
入船亭扇遊 道灌
柳家はん治 粗忽長屋
柳家小菊 粋曲
柳亭小燕枝 小言幸兵衛
ロケット団
隅田川馬石 抜け雀
お仲入り
ダーク広和 奇術(伊藤夢葉代演)
柳家小三治 野ざらし


上席楽日。通路側の席にかばんを置いて、自販機に行くついでに前の方の席を見て戻ってきたらおっさんにかばんどかされて座られてた。
こういうとき指摘できる人間にもなりたいけど、マナー違反を指摘すべきなのか自分が不快な思いをさせられたことを伝えるべきなのかよくわからない。わたしが不快であるということなどすでに承知のうえで、どうなろうとかまわないという思いからこうした行いに至るのだろうから伝えたところで意味がない気もする。そしてマナーという点では、ひとりで4つも5つも荷物を置いて席取りしているわけでなく、自分の分の席を確保していただけなのでそれをどかすというのはわたしのなかではありえないことなのだが、おっさんにとってはそうでないのかもしれない。
とか考えてたら仲入りでおっさんが荷物置いて席を立ったので、こいつ席確保の概念あんじゃねえかよとますます腹が立って置いてある荷物ぜんぶどかして(本当は捨ててやりたい)やろうかとかおもったけど小心者なので妄想に終わった。

こういうときあいつ死ねばいいのにとか言うような人間にはなりたくないけど、あのおっさんに帰り道なんか軽く災いが降りかかりますように、とはおもった。


小三治は野ざらしで通常のトリよりも時間ちょっと短めに切り上げてしまったけど、ずっと待ちわびていたのでよかった。
小三治が体調不良であることに加えて前日に古今亭志ん馬の訃報を知ったこともあり、間に合ってよかったという気持ちが強まってしまった。あんまりいいことじゃない気がする。
死んでしまった名人よりも、今やこれからという人をしっかり聞きたいと思うのだけれど、やっぱり圓生や馬生なんかを聞いているとこの時代にそこにいた人をうらやましくおもうし、せめて思春期あたりから目覚めていれば志ん朝や小さんには間に合ったのにと悔しくおもってしまう。それはとても意味のないことだとわかっているのに、一生かけても聞ききれないであろう底のなさで途方に暮れる。


終わって一時帰宅、ちょっと寝て夜中に起きて、朝4時に仕事を終える友人と遊ぶために新宿へ。ひたすら飲んで気づいたら夕方だった。帰宅して泥のように寝腐り、何度か起きては飲み過ぎからくる筋肉痛と吐き気にのたうって現在に至る。


ライターを忘れたため、予備にと常に持ち歩いていたものをさらに店に置き忘れてしまったようだった。あわてて電話をしてみたが、店にはないとのこと。100円ライターなどは捨ててしまうと聞いてあきらめる。
じつは父親が死ぬひと月ほど前にわたしにくれたものだった。パチンコ屋のライターだったが、おまえこんなの嫌だろーといって病院のベッドの上でラベルを剥がしてから渡された。わたしも嫌いというわけではないが、いろいろなものをさしおいてギャンブルに興じる父親をしばしばなじったことがあるからだろう。
とはいえ、元気だったころは相手が嫌がるだろうといって気遣いをみせるような人間ではなかったので、ああ弱っているのだなあと思いながらライターを受け取った。

そういったいきさつでなんとなく形見のようにしていたのだが、なくしてしまったのだから仕方がない。そんな大切なものなら使わずにしまっておいたらよかったのに、と友人には言われたが、道具は使わなければ意味がない。まして100円ライター、使って使って使いきる前になくしてしまう。なくしたことにすら気づかない程度の存在でいいとおもっている。だけれど、ちょっとさびしい。