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たかしの読書日記

 
2008-03-23

恋文/連城三紀彦

カテゴリー: 日記
この本、読むの怖かった。一年ほど前、実家から家に帰ってきている電車の中で初めて読んだ。電車の中にも関わらず、涙を流してしまった。「私の叔父さん」で。他のも良いが、これは絶品。もう一度読みたいと思って手にしたが、あの時と同じ感受性を持っているのか、不安だった。「ピエロ」まで読んで、一日おいた。そして、一気に読んだ。結局、感動はしたが、涙は流さなかった。一年でこうも変わるのだろうか。感受性の衰えを突き付けられたようで、複雑な読後感だった。優しさは感受性と想像力から生まれる。僕はこの一年で大切なものを失った気がする。

ちなみに、直木賞受賞作。