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たかしの読書日記

 
2008-03-17

宮台真司interviews/宮台真司

カテゴリー: 日記
今日はちょっと硬い本を。社会学。

ここ10年間の宮台氏の思想、言論の軌跡が分かる一冊。この分量にしてこの値段。お買い得感は充分。宮台氏の哲学、政治学、経済学、サブカルチャーの博学さは言うまでもなく、その論理展開の明快さには驚く。社会を見る目が変わる。しかし、保守的な人にはお勧めできない。たぶん刺激的過ぎるであろう。

宮台氏の主張を理解する上で最善の一冊であると言える。まずはこの本で、最近10年間のアウトラインを理解し、興味ある分野の著作に移って行けば良い。どんな方でも、心の琴線に触れる分野に関する宮台氏の主張を見つけることが出来るであろう。それほど彼の膨大な数の引き出しには舌をまく。

最近10年間の日本及び世界における劇的な変化、事件が、彼の主張の正当性と先見の明を証明している。

これからも、彼の言論には目が離せない。

宮台氏の師匠と称する学者の一人、小室直樹氏が宮台氏に教えた事柄が秀逸。「学問の醍醐味は、オーソドックスな理論を使って、生活者が驚くような結論を導く所にある。」と説く。いかにも、数学から学問の世界に入り、理論経済学を経て、社会学、政治学、心理学と幅広い学問の素養がある氏らしい心理をついた言葉だと思おう。

しかし、オーソドックスな理論を離れ、新しい理論を構築することも学問の醍醐味であることをあえて強調したい。
たとえば、古くは微分積分を使った、ニュートン力学から、ここ100年では、リーマン幾何学を使った、相対性理論や、量子力学に新しい見方を与えたファインマンの経路積分、位相幾何学を用いた超ひも理論などが挙げられる。