「このもう一つの意識の状態、つまり、別の価値観の世界に到達するにはどうすればよいだろうか? 一度この状態に達したら、その状態をどのように保ってゆけばよいのだろうか? 答えはとても簡単そうに見える。しかもどの宗教でも同じように言っている。人は死なないということがわかることだ。私達が生きていることは、私達の学びそのものなのである。私達は、今学校で学んでいるのだ。己れの不滅さえ理解できれば、こんなに簡単なことはない。………人の命は永遠であることは、たくさんの証拠もあり、またこの思想は長い歴史を持っている。それなのに、私達人間は、自分自身に対し、なぜこんなにひどいことばかりしてきたのだろうか? 自分が得するために、他人を踏みつけにするようなことを、どうして私達は、やっているのだろう。そんなことをすれば、試験に落ちるだけなのだ。人はそれぞれ、早さは違っていても、結局はみんな同じ場所に行き着くのだ。誰一人として、他の人より偉いということはない。人はみんな平等である。」 (『前世療法』 ブライアン・L・ワイス著 山川紘矢・亜希子訳 PHP研究所[文庫]刊より) |