「結婚なんて焦らないで ゆっくりでいいからね」が口癖だった母は、 私が40過ぎた時は「条件を付け過ぎたらダメよ。普通の人で 良いんだからね」と言いました。 でも「普通の人」って、どういう人でしょうか? 例えば「清潔感」を例に挙げてみます。 あまり気持ちの良い話ではないですが、 デパートや駅のトイレで結構な割合で、きちんと手を洗わない人を 見かけます。 片方しか洗わない人、指先だけ湿らす人、まったく洗わずに去っていく人。 ほとんどが20~40代の、バッチリとメイクして、ヘアスタイルも きれいに整えた、おしゃれな感じの女性たちです。 手を洗わないような人たちには見えませんが、メイクと髪形に 気を使いすぎて手まで気が回らなくなってしまったのでしょうか。 特に凝ったマニキュアをしている人は、剥がれないように注意するので 手を洗うのが雑になってしまうようです。 他人が手を洗おうが洗うまいが、私には関係ないことですが、 あの人たちはトイレから出て、ろくに手を洗わずに 家族、恋人、友達のために料理をしてるのかなと思うと 衛生面で心配になります。 初めて手を洗わない人たちを目撃した時は目を疑いました。 家庭でも、幼稚園でも小学校でも「石鹸で手を洗いましょう」と言われて 育ったので、少なくとも日本人はトイレに入ったら必ず石鹸を使って 手を洗うものだと信じていたからです。 それが私にとっての「普通」でした。 お付き合いする相手が、きちんと手を洗う人かどうかは、 敢えて聞かない限り、だいぶ親しくならないと知る機会がないですよね。 せっかく仲良くなってから、そんなことで気まずくなったり、 口論になったりしたら悲しいなと思います。 |