珍しく遅い時間帯に電車に乗りました。 ほろ酔いの乗客の酒臭さが気になっていたところに、 何と向かい側の端に座っていた若い女性が勢いよく戻しました。 強烈な音と臭い… 大惨事です。 周りから小さな叫びや「ウエッ」という呻き声が上がり、 何とも言えない険悪な空気になりました。 もらってしまいそうになるので、うつ向いたまま見ないようにして 別の車両に移動しようかと考えていた時、 「気にしなくていい」と力強い声がしました。 思わず顔を上げると、声の主は女性の隣に座っている男性でした。 見た感じ、職場の先輩のようです。 女性はかなり酔っていましたが、自分のしたことは分かってるようで 小さな声で恥ずかしそうに「ごめんなさい」を連発していました。 隣の男性は女性の肩に手を回して、もう一度 「大丈夫。ジロジロ見てる奴らなんか気にしなくていい」と さらに大きな声で言いました。 カッコいい…と思ったのは私だけではないはずです。 男性の一言で「恥ずかしい人」は、その女性ではなく、 ジロジロ見ている人たちに変わりました。 連れの女性が公衆の面前で戻したりしたら、ほとんどの人が 恥ずかしいとか迷惑だと感じてしまうのではないでしょうか。 そんな中、相手を守ろうとする男性の態度は素晴らしいなと感心しました。 「全世界を敵に回しても僕だけは君を守る」というようなセリフが ありましたね。 いつもは強い女でありたいと思っている私ですが、 あんなふうに守ってもらえる女性は幸せだなと羨ましく思いました。 そんな男性に出会えたら素敵ですが、まず私自身が 守りたいと思ってもらえる女性になる必要がありますね。 うーん、「守ってほしい」というと語弊があるかな。 「味方でいてほしい」のほうが、しっくりくるかもしれません。 |