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自然派の気ままに一言

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2009-12-17

旧処旧書

カテゴリー: 日記
過去、訪れたことのある場所に再度、足を運ぶ機会があると思う。
人は年齢や感情などの心理状態によって、見方、感受するものに変化がある。
気にもしなかった風景、ものが目に付いたりする。知識が増えた?分、余計なことを考えたりする。
そういえば、何処へ行くにもなんとなくがつきまとったが、目的を広く持った方が数倍楽しくなると思えるようになってきた。(最近は引き篭もりが板について、中々抜け出せない)

本も然り。
以前、感動・チェックしたことに何も感じず、別の文に新たに目を止める。本を読み返すと、当時どうでもいいと感じた内容なのか、サラッと流した内容なのか、よく分からないが内容に新鮮さを覚える。昔、こんなことに気を止めていたのかと、つい首を傾げてしまうこともある。

2度目は新たな発見があるかもしれない。
2009-12-16

坂の上の雲

カテゴリー: 日記
この度、NHKスペシャル大河ドラマ「坂の上の雲」が始まった。3年に亘り全13話を放送予定で、今年の放送分5話のうち、あと2回を残すところとなった。
これは故、司馬遼太郎の長編小説で、明治維新後、近代化への変革期に生きる松山出身の3人、秋山好古、実之、正岡子規を描いたものだ。
日本という「小さな国」が「国家」を目指して懸命に歩んだ時期をこの3人の生き方を通して伝えている。
彼の作品には珍しく、フィクションに忠実に描かれている。作品に対する思い入れは事の外だったに違いない。(私が「坂の上の雲」を書こうとしたのは、書き始める十年もまえのことでした。司馬談)
「坂の上の雲」は日本の希望の象徴を「坂の上にたなびく一筋の雲」に喩え、また、掴めそうで掴めない雲として表現している。

ただ、物語は秋山好古、真之兄弟が軍人となり戦争へと突き進んでゆくが、決して軍国主義を賛辞、肯定しているわけではない。

「司馬遼太郎が語る日本」の中で、「坂の上の雲」と海軍文明で語っている。
彼は若い頃、2年程、陸軍に入隊していたが、ある時期から「それまでの質素なスタイルだった将校服が、ナチスのような将校服に変わった」「非常に不潔なというか、嫌な気持ちを感じた」と話している。特に陸軍には尋常ならぬ嫌悪感を持っていたようだ。
「海軍は文明であり、陸軍はどこの国でもそうですが、土着そのものです」「日本陸軍は長州騎兵隊の名残のようなものであり、自国の文化に固持する。文明拒否の姿勢が強く、言葉も生の英語を喜ばずにいちいち日本語にしたものでした。そのようなど土俗の精神が特に日本には強かった」

一方、日本海軍についてはイギリス海軍に触れ、紳士のマナー、精神、スマートさなど、これを模範としたことを幸いとしている。「紳士教育というものが日本で行われたことはありません。学習院でさえとらなかった教育だった。」「おまけに艦に乗りますと、世界共通の海軍文明がありました。」と表現している。また、「イギリスの議会、外交、マナーを考えると、イギリス人は物事を普遍化する能力がある。」「スペインやフランスの海軍はまだ醸造所の段階であり、イギリスは蒸留酒にしたんですね。」
当時の列強国々の中でイギリス海軍を賞賛している。

最後に「司馬遼太郎が語る日本」の冒頭で司馬遼太郎らしい表現を。
 「歴史小説は書くよりも調べるほうがおもしろいものです」(中国、車中で)
 「子規を長く生かして、ほうぼうを歩き回らせたかったですね」(中国、廈門への道)
 「だいたい女の人がその民族の文化を継承していくことになります」(青森、川内町で)
 「われわれは未来に対して歩いていく。日本史の中に大事なことはすべてあります」(熱田神宮で)  
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