今朝の日経新聞から。 パナソニックが業績不振で半導体事業も縮小をする、という記事が出ていた。 縮小に伴い半導体関連の従業員を1000人規模で削減するらしい。 パナソニックは数日前にも薄型テレビ事業の不振でやはり1000人規模のリストラと報道されたばかり。 その後、太陽電池事業も縮小方向での大幅な見直しも発表。 ここ数日だけで2000人規模の人員削減だ。 会社の規模が大きいから割合としては小さいのかもしれないけど、2000人は2000人。 一般人の感覚からすれば物凄い人数だ。 少し前のこと。 東日本大震災で被災した中小企業の社長さんがインタビューを受けているテレビ番組を見た。 会社が津波で被災し施設の大半を失い、あまりの被害の大きさに最初は途方にくれたそうです。 ただ、幸いにも従業員は全員無事。 社長自身も被災者だが従業員のことを考えたら「頑張るしかない」と思って会社再建を誓い、何とか業務再開にこぎつけたそうです。 そのときの社長のモットーは「誰一人、欠けることなく雇用を守ること」だったとか。 物凄くいい話だと思った。 以前、何かで読んだんだけど、 松下幸之助さんは昭和初期の経営不振の時、部下からの「従業員のリストラ以外に道はない」との報告を受けた際に「従業員は一人たりとも解雇しない」と言ったそうです。 その話を聞いた従業員は松下幸之助さんの決断に感激し、必死になって働いて会社を経営危機から救ったそうです。 「今の世の中、そんな精神論が通じる時代じゃない」とか「世界経済の状況が過去とは全く違う」と言うのは容易い。 でも経済だって、所詮は人間の営みの一部。 根っこの部分は変わっていないんじゃないかな? 人員削減をするのだったら、2000人分の人生の責任を背負うつもりになって欲しい。 経営者にはそれだけの覚悟が必要だと思う。 |